オールジャパンF1チーム?

スピリット・ホンダ

先週末のドイツ、ニュルブルクリンクで行われた、F1ヨーロッパGP。
フェラーリ、素晴らしかったですね。前のサンマリノGPまではルノーの独壇場かと思われた今年のF1が面白くなってきました。

イタリアの象徴「フェラーリ」は

 1stドライバー :M・シューマッハ(ドイツ)
 2ndドライバー :F・マッサ(ブラジル)
 チーム代表 :ジャン・トッド(フランス)
 テクニカルディレクター :ロス・ブラウン(イギリス)
 タイヤサプライヤーブリヂストン(日本)

こんな多国籍なチームだ。
それに比べて「オールジャパン」を強調する「スーパー?アグリ」。。。

このヨーロッパGP中から今日まで、スーパーアグリのニュースが多くなっている。
井出有治が正ドライバーから降格、そして今日スーパーライセンスを剥奪されたと言うニュース。
これまでのレースを見る限り、この措置はハッキリ言って当然のことだと思うし、これらのニュースで「オールジャパン体制の崩壊」などとメディアが騒いでいるのが、これまた理解できない。

頑張っていることは認めるが、半年もかけずにF1のグリッドに着かせたのは明らかに準備不足だ。おまけに、これからのマシン開発を急ピッチで行わなければならないのに、経験の無い全くの新人ドライバーを正ドライバーにラインナップしていること自体、名だたる他チームから疑問の声を受けるのは至極当然のことだと思う。

前述のとおり、かのフェラーリでさえ国籍を問わない体制を作り上げているのに、マシンデザイナーやディレクターなど核となるポジションで実績ある日本人が居ない現状で「オールジャパン」のチームを構築することは不可能だろう。
スーパーアグリの本拠地や工場はイギリスだし、マシンのパッケージはアロウズ(イギリス)が作ったものだ。そして、チームの指揮をとっているのはダニエル・オーデットで、彼が井出の放出を望んでいたと言う、これが「オールジャパン」?
それでもチームの広報が言っている「オールジャパンのドリームチーム」という言葉は、スポンサー集めのためのキャッチフレーズでしかないと思っている。

ウィリアムズやトヨタはもちろん、本家のホンダでさえも入賞するのがやっとという群雄割拠の今シーズン。トレンドデザインのニューマシンの開発を急いだところで、このチームの大きな競争力アップは望めないと思っているのは自分だけだろうか。。

今年はもう無駄遣いはせずに来年以降を意識して、このチームの有り方を再度見直した体制作りをした方がいいと個人的には思っている。